個人詩誌『ひやそのほかの』創刊号(4)

個人詩誌『ひやそのほかの』創刊号(4) 2019年11月24日発行 8 産声 女になるまえにもっていたはじまりのことばが古くなっていく。胎をふくらせうまれた空洞におそれが反響する。もう、ひらいているか? せんせいの指示どおり産声がおとずれるのをまっていて…

個人詩誌『ひやそのほかの』創刊号(3)

個人詩誌『ひやそのほかの』創刊号(3) 2019年11月24日発行 7 「産む」を作品にするとき 伊吹島の出部屋から考えること 1 瀬戸内国際芸術祭の秋会期初日、フェリーを降りて伊吹島の港に立つ。観音寺の港では小雨が降っていたが、島では晴れている。思えばせ…

個人詩誌『ひやそのほかの』創刊号(2)

個人詩誌『ひやそのほかの』創刊号(2) 2019年11月24日発行 4 やはらかに 5 ゆびわが7つ 6 魚島 4 やはらかに やわらかになる身体が死に逆らい浮かんでいる船が磔になりドクターの治療を受けているスピーカー揺らいで 輝く星 のまたたきスピカを尻尾の先に…

個人詩誌『ひやそのほかの』創刊号(1)

個人詩誌『ひやそのほかの』創刊号(1) 2019年11月24日発行 1 まえがき 2 鍵がかかる―― 3 うみにつづく街 1 まえがき ひとりで潜って地下鉄を泳いでいた。京都市営地下鉄はまっすぐで、陸にあがると轟音が空気を押し出す。いつしかわたしの左耳から中低音が…

近況、思い出す。

菊池依々子 きくちいいこ on Twitter: "すっかり呆けてしまったという祖母がしかしわたしへの電話では確りとした口調で、あなたはいまもりだから、もりだから、と頻りに言う。子守の守なのだろうが聞き慣れない言葉なので森を連想してしまう。わたしはいま森…

『詩と思想』にて個人詩誌『ひやそのほかの』を紹介いただきました

3月1日発行の『詩と思想』2020年3月号詩誌評欄にて個人詩誌『ひやそのほかの』を紹介いただきました。 今号から白島 真さんがご担当となったそうですが、その際に送られてきた詩誌は100冊以上であったといいます。昔から続く詩誌も多くある中で、このような…

詩誌をよむ 逸可実和子さん個人詩誌『Obscurity』

いまさらだが、インターネットで詩誌や私家版の詩集が手にはいることに気づき、気になっていた本をいくつか注文してみた。まずは逸可実和子さんの個人詩誌『Obscurity』。 ツイッターで拝見し、表紙のやさしい雰囲気のデザインにひかれた。実際手に取ると、…

『詩と思想』2019年5月号 投稿作品<マ・マ>

『詩と思想』2019年5月号 投稿作品<マ・マ>

『詩と思想』2019年5月号 投稿作品「窃視症」

『詩と思想』2019年5月号 投稿作品「窃視症」